鞘当て(香純)
第8話
日も傾いてきた申刻七ツ半(午後5時頃)、さくさくと雪を踏みしめて歩いていると、四人の男が広がって歩いていたので建物の塀沿いに寄る。
珍妙な羽織だ…
俯き加減で男たちの着ている羽織の裾を見ていた。
男たちは大声で喋り、酔っているのか足元が覚束無い。
すれ違い様に「てめぇ待て!」叫ばれたので振り返る。
「…俺か?何か?」
軽く周りを見渡すと居るのは自分たちだけ。
「鞘が当たった」
今時、貧相な因縁だと瞬時に思ったが、「当たっていない」至って静かに無表情に答えた。
そういう面倒事は避けたいので左側を歩いていたのだ。
「るっせー!鞘当ては果たし状に値する!」
抜刀する四人。
だから、酔っている人間は嫌いなんだ…
心中げんなりしながら、一斉にかかってきた四人の白刃をかわしつつ羽織を脱ぎ捨てた。
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