第6話

「退く時間をやるって言ってんだよ」

内心焦る喜見広を無視して面白くなさそうに男が言い放つ。

無防備にだらりと刀を下げたまま。


…この御仁は何藩なのだろう?


そんなことは、この二人を倒してから…と集中する。

「主こそやめたほうがいい」

二人を睨み付けたまま男。ついと目の前に立たれた。

「主、人を斬った経験、あまり無かろう。呼吸に乱れがある」

「!!」

見抜かれていて狼狽した。冷静を装っていたはずが。

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