第29話

ハヤテたちは後方に回された。

「隊長の吉田だ」

「どうも。能力部隊はいますか?」

「最前列にな」

素っ気ない返答に三つ子とダイが顔を向ける。

「任せてみよう」

ハヤテたちも兵士たち同様、渡された小型無線をつける。


能力部隊は午前十時五分前に先行突入した。

『こちら能力班。中は施設の様になってます』

声と共に映像が映し出される。

仄暗く光る電気だけでは映像はよく見えなかった。

だが、幾つかドアらしいものが見えた。

『お兄さん』

『君、ここは立ち入り…』「こいつ!」

コウヘイが叫んだ。

『俺はライ』

雑音のあと、何も見えなく聞こえなくなった。

「状況報告を!」

無線に叫ぶ吉田に能力部隊は何の音沙汰も無かった。

「コウヘイ、あの子か?」

ハヤテは至って冷静だ。集中力全開だった。

「間違いない。あの色」

「さっきの部隊人数は?」

「黙っていろ」

吉田が答えないのでハヤテは資料に目を通した。


能力班…新宿……


「編成十名…」

「勝てないよ」

ハヤテの言葉を汲み取りユウヘイが答えた。

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