5~会話―重ねてしまう面影

第23話

もう二日…

どうしよう。講義についていけなくなっちゃう

教科書だけじゃ内容わからないわ


瑠利は拐われてきて何時間かは強気に叫んでいた。

懇願してみたり、嘘泣きしてみたり…色々やってみたが、空振りに終わった。



白銀髪の少年が壁にもたれ腕を組み目を閉じていた。

不意に目を開け、横を向くと、紫の髪の少年がトレイを片手に歩いてくる所だった。

「スイは?」

「単独行動」

不機嫌面の紫の髪の少年はそのまま足でドアを蹴った。

「メシ!」

その間もトレイの上の食事は揺れない。

そろそろと開けられるドア。

少年はずかずかと中に入ると、テーブルにトレイを置いた。

「…ねぇ」

出ていこうとする少年に瑠利は思い切って声を掛けた。

「何だ?」

肩越しに振り返る。背丈も低く声は高く子供のはずなのに、圧力が重かった。

「…君たちは、学校に行ってるの?」

「行ってねぇよ」

「学校行かずに、何をやっているの?」

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