第5話

僕は涙を拭って、銃を強く握った。

「銃、貰っていきますね」


 これは、僕の罪。


涙が出ないようにきゅっと唇を閉じた。


シュッとジッポの火を点ける。

僕は倒れたポリタンク向け、ジッポを放った。

火は勢い良く燃え上がった。


部屋を出ようとして立ち止まる。振り返ろうとした体を止めた。


今、振り返ったら、引きずってしまう


「さようなら」


小さく呟いて、また唇を引き結ぶように閉じると、僕は部屋をあとにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る