第16話
「柚姉、帰ろ!」
放課後は苺と帰るのがお決まり。
教室に来なくていいと言っているのに「私が迎えに行きたいの」と言って言うことを聞かない。
「苺ちゃんだ。やっぱり可愛いよね」
「本当、姉妹とは思えねぇ」
「姉は相変わらずだしよ」
教室に来て欲しくない理由はこれだ。
わざと私にしか聞こえないように、クラスメイトたちは心無い言葉を吐く。
確かに、顔を隠すように伸びきった髪に黒という色は冴えない女の印象を与える。
対して苺は母譲りのライトブラウンの髪に可愛らしく結ったツインテール。
ナチュラルメイクをして自分の可愛さを引き出している。
私も前髪を上げてメイクをしてみたことはあったけど、なんだか恥ずかしくてやめた。
たまに自分の部屋で密かにやったりはするけど、家族にも見せたことはない。
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