第43話

夜、夢を見ている状態と然程変わらない強いフラッシュバック。


笑みの形に歪む口。

忘れ掛けていた名前を呼ぶ声が耳元で囁く。何度も何度も。

壁に寄りかかり、膝を付いていた。

「……るさい……」

「班長?」

声を掛けた別な隊員もタイミングが悪かった。


その冷たい横顔と瞳を見てしまい、ゾッとした。

「うるさいんだよ」

低く唸ってから、理性が場所を再認識してハッと口を塞いだが、遅かった。

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