第67話
私はこの街に来る前、名前もない、世間対を知らないそんな少女でした。あれは黄泉町で残飯を漁っていた時の事です。声をかけてくれた人は夕坂さんといいます。私を見てお腹がすいてると思ってお弁当をくれました。その弁当の中にいろんなものが入っていたのを今でも覚えています。その弁当の中身を夕坂さんに聞きながら食べたのを思い出します。そしてその後、夕坂さんは仕事で町を見回っていました。残飯を漁っていた私は母や父が家にいれてくれないので公園で水浴びをしてから帰ろうと服を脱ぎ水を浴びていた時、夕坂さんがなにをしてると聞かれたので水浴びというとたこさんウインナーみたいに真っ赤にしてたんですが当時は恥ずかしい事だとは思わなかったため夕坂さんにダメと言われて、その後、家の事を聞かれて夕坂さんは私を誘拐したいとか言い出したので私は夕坂さんが捕まるのが嫌だったんで聞かれたら家出するといったんです。それからこの街に来て夕坂さんは私の教育をしてくれたりして、夕坂さんを私はおじさんと呼んでいました。私に名前がないと知るとそこにあった花の名を聞いたことによって、すみれと名をつけてくれました。私はすみれと呼ばれるようになりました。それがうれしかったです。ある日、私は父と母の指名手配された写真を見ました。その意味を知った私は道おじいちゃんのことを思い出しました。多分詐欺の被害者であの山の中で殺されて埋められていると思います。そのことを当時の私は知りませんでした。私は交渉人になろうとした理由は母と父に自首をさせたいからです。それと夕坂さんは私を誘拐したのではありません。あのままだと私は今頃、罪を働かされていたかもしれません。夕坂さんの逮捕するというなら私を育ててくれたことを考慮して減刑していただけないでしょうかというと、ナオルが来てこういってくれたのだった。失礼します。夕坂さんは僕の小学校の時の同級生なんですが、この少女を守ろうとしたんだと思うのです。これは僕が書いた請願書です。夕坂さんは僕と母を守ろうとした恩人です。どうかこの少女の気持ちを汲んでやっていただけないでしょうか。というと、私を見てこういってくれた。この街を救ってくれたのは夕坂さんだ。夕坂さんを誰も責めたりはしないよ。君が救われたのならそれでいいと思う。逮捕は出来ない。君がもし家族に愛されて育ってたなら話は別なんだが、でも君は夕坂さんと出会ったことで教育を受けて、今日の試験を受けに来たんだろう。君の過去のことは過去の事だ。交渉人になれるかどうかはこれからの君の努力次第だ。試験の結果は合格点に満たしてる。そして正直に話したことを考慮して君を警視庁交渉術課に配属すると言われた私は合格をもらえたことで安心した。
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