第35話

すみれちゃん、すみれちゃんの好きなものは何と聞くと、好きなのはおじさんだというのだ。私はそれを聞いてよっぽど薫は好かれてるのねとおもった。そっか。薫の事がそれぐらい好きなのねと思った。

そして私にこういった。櫻ちゃんの事も好きよ。だってサクラちゃんにこの名前、つけてもらったようなものだもの。サクラちゃん、おじさんが生まれた時、後悔した。と聞くと、私はそんなことない。だって薫は旦那の形見なのよ。といった。すみれちゃんはこういった。私ね。おじさんと出会う前、母と父は名前を付けてくれなかったの。それどころか、お前なんて生まれてこなきゃよかったとかいうのね。その意味を知らなかったけど、悲しくなったよというのだ。その言葉を聞いて私は抱きしめた。それが今では名前をもらってあったかいおじさんと一緒にいれるの。これってなんなのかな。言葉で表したいのにどういえばいいのかわからない。というと嬉しいとかじゃなくてもっと上なの。というすみれちゃんに私は、幸せっていうのよ。と教えてあげた。あなたの名前の意味は小さな幸せという意味なのよ。というと、そっか。私は幸せなんだというのだ。この幸せは続くのかなというので、きっと大丈夫。続くわというと、私にありがとう。というとすみれちゃんの笑顔を見た私はかわいいと思ってしまった。私はすみれちゃんに手伝ってもらって客間に自分の荷物を片付けたのだった。

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