第40話
和巳のバイクまで来て、先に私が跨がるとそこでも英依はぷんすかと怒っていた。
英依が運転するだの言いだして地団駄を踏んでいるせいで発進することができず、無理矢理ヘルメットを被せて後ろに乗せた。
『なあ、いつまでも発進できないんだけど。』
「早く出せよ。」
『ちゃんと捕まってくんない?』
「後ろ掴んでっ、うわっ!」
後ろを掴んでいた英枝の腕を無理矢理前に持ってきて、自分の腰にクロスさせる。
当然また駄々をこねだした英依を今度は無視してバイクを走らせた。
暴れていた英依はバイクが走りだした瞬間には大人しくなって、私の腰を拘束する腕に力が入っていた。
『バイク乗らないの?』
「……乗ってるけど、後ろはあんま得意じゃない……。」
『英依、子供体温だね。あったけぇわ。』
「っ!馬鹿にしてんのか!?」
『違う。なんかほっとするからじっとしてて。』
「ぅ……しょうがないな。」
和巳に連れてこられた倉庫まで来て、英依に和巳のバイクのキーを預けた。
『また明日。』
「ぉ、おう……。」
小さく手を振る仕草の英依に、また心臓が握り潰されるように痛くなる。
早々にその場を立ち去り、スマホでバイクに乗る前に連絡していた夏樹に電話をした。
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