第18話

『ん?なんか言ったか?あっちばっかり気になっちまってすまん。なんか、もめてんだよ。』



「むーむーむー!無視は、らめぇーっ!」



腕をクロスして俺の背中に突進してきたテルを受け止め、頬を膨らませて拗ねる美少年の視線を窓の外へと誘導する。



『あれなんだよ、並び出したぞ?』



「お出ましってやつじゃん?」



何がお出ましするんだ?

大量の不良は門から校舎に向かって一本の道を作って整列している。

すると、けたたましいエンジン音が響いてきた。

それはどんどん近付いてくると、ざわざわしていた不良たちが静まり返る。



「「「ご苦労様ですっ!!!」」」



三台のバイクが現れた瞬間、不良たちは腕を後ろに組んでカラフルな頭を思い切り下げて叫ぶ。



『うおっ!すっっげぇ!きもっ!!』



「っぶはははっ!!きもっ!?あははっ!!」



だって気持ち悪いじゃねぇか。

素行不良万歳、校則?なにそれ美味しいの?っていうTHE不良たちが整列して頭下げてんだぜ?



『珍百景だー!』



テルと二人して腹を抱えて一頻り笑い終え、窓の外をもう一度見ると不良たちはぞろぞろと校舎へと戻っていくところだった。



『さっきのバイクで先頭走ってた奴がテルの隣の席で、ここで一番強いって奴?』



「ピンポーンピンポーンッ!」



『今登校してきたってことは、これから教室だろ?戻ろうぜ!ヘルメットで分かんなかった面拝みに行きてー。』

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