第6話

『それが、お前らの願いか。』



『…ぇ?』




急にそう話しかけた俺に母親は目を丸くするように、そう言った。



父親は何も言わずに、ただこちらをジッと見ている。



それに翻らないように、俺もジッと睨みつけるように見つめる。



そしてこの部屋で先に口を開いたのは、俺だった。






『心配すんなよ。言われなくても、早弥から離れてやんよ。』



『ど、どうしたの。急にそんなことを…』



『お前らが望んだことを、俺が叶えてやるって言ってんだ。な、願ったり叶ったりだろ?』




狂ったような笑い方で、俺は2人を見る。



お前らにイラナイと言われるくらいなら、こっちから捨ててやる。



『ただし、勘違いすんなよ。お前らのために離れるんじゃねえ。俺は俺と早弥のために、離れるんだ。』



そう言って、背中を向けて俺はリビングから出る間際にこう付け加えておいた。

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