第9話

いつかカフェイン取りすぎて死ぬんじゃねぇかと心配になるほどだ。

ヘビースモーカーでコーヒー依存症。



「見てたら分かるよ。」



『やっぱりー?コーヒーの摂取量を取り決めてるんだよ。僕との約束だからちゃんと守ってるの。可愛いよねー。』



「あの人も人の親、か。紺ちゃんには激甘そうだ。」



そりゃあ……元カレとあってロックグラスが破裂するくらいですよ。

あれからちょくちょく行ったが、割れた食器も多かったし家電も壊れていた。

極めつけにはダンベルが壊れてサンドバッグが恐ろしく無惨な姿で発見された。



「どうしたの?青い顔して……」



『いや、ちょっと心配ごとがね。今日は父の家に帰ろうかな。』



「そうした方がいいかもね。不便してるかもしれないから。」



『うん。』



私たちは車を降り、光くんお薦めのコーヒー店へとやってきた。

商業施設の隅にひっそりとあるレトロなお店だった。



「っ、光さん!?」



「よっ!」



お店にはカウンターに立つ年配の男性と、甘い顔立ちをしたエプロン姿の青年と数名のお客さんだけだった。

年配の男性とエプロン姿の青年は光くんを見ると、目を大きく見開いて驚いている。



「どこ行ってたんすか……?」



「ゴホンッ……他のお客さんの迷惑だ隆明たかあき。」



「す、すんません。二名様ですね。カウター席へどうぞ。」



隆明は私たちをマスターの前の席に案内すると、私を凝視する。



『こんにちは。』



「いらっしゃいませ、メニューどうぞ。お決まりの頃に参ります……。」



『……。』



めっちゃ見られた。

私なんか変?

カラコンOK、寝癖なし、洋服も普通……なんだ?



「申し訳ない、アイツが失礼を。後でよく言っておきます。お嬢さん。」



『え!?』



なんでバレた!?即バレじゃん!!

スマホの画面で自分の容姿を確認すると、マスターはクスッと笑った。



「人を、多く見てきたので。早々バレないと思いますよ。安心してください。」



『おお……渋い。かっこい……』



「えーっ!紺ちゃんおじ専?なの!?」



『あ?』

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