第368話

「イエローピアス。」



「え?」



「桐生君は、イエローピアスを持っていませんでしたか?」




そう聞くと、紗希さんは泣くのをやめて考えてから話してくれた。



「持ってたよ、毎日のようにそれを見つめてた。」




そっか、そうだよね。



それだけ、俺の事が忘れられないんだね。



ねぇ…じゃあ、俺の選択はもしかして間違っていたんだろうか?



でも、君が彼らに傷つけられた時に、君を支えられる自信が俺にはなかったんだ。



俺には君を護る力がなかったんだよ。



だから、こんな形でしか君を想う事しかできなかった…。



ねぇ、それは間違いだったのでしょうか?



俺が選択した道は、桐生君にとって……良くなかったのでしょうか?



ああ、初めて出来た友達だったから、どうしていいか俺には分からなかったんだ。



大切過ぎて、どう扱っていいか分からなかった。

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