第367話
紗希さんは涙が絶えないみたいで、泣きながらそう話してくれた。
どうして?
桐生君…君はどうしてそんなに思いつめているんですか?
俺はもう何もかも分からなくて、ただ紗希さんが持ってきてくれたプレゼントを手に取った。
クルリと一周見渡してから、俺は袋を丁寧にのけて、小さな箱をゆっくりと開けた。
そこに姿を現したのは………
小さく煌めくグリーンピアスだった。
ああ、君は忘れてはいなかったんだね。
あの時のあの日々を。
俺がピアスを欲しいと言った時に、君は笑顔でこう言ったよね。
『じゃあさ!!初めてつける時は絶対一緒につけような!!』
そうか…。
君はその準備のために、これを買ってくれたんだね。
ねぇ、俺は思ったより…君に好かれていたんだね。
俺と同じくらいに、君も俺の事を想ってくれていたんですね。
ああ、どうしてそれをもっと早く理解出来なかったのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます