第344話
「桐生君とは連絡取れてないの?凄く悲しそうにここを見つめてたから。」
ここ…桐生君の席を俺はそっと右手で触れた。
金田君はそれに対して、どうやら正直に答えてくれたらしい。
「そうなんだよ。何も言わずに、退学しちゃったからさ…。困ってて。」
あいつと連絡を取りたいんだ。
なんて言いたげの口振りだ。
表の目では、心配だからなんて物語っていたが、お前の裏を知っている俺には分かる。
裏では、自分の裏切りをきちんと成し遂げたい。
何が何でも、桐生君を屈辱に晒したい。
そんな目をしていた。
いいよ。
じゃあ、君のお望み通りにしてあげるよ。
ちゃんと、僕が配慮してあげるんだがら…君も最高の態度で示してよね。
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