第320話

全てを話し終わった後、場内には沈黙が訪れたが幸さんが一番始めに口を開いた。




「その話は…真か?」



「はい、もう決めましたから。」




先程までに見たことや、明日からの自分のこと、明日からの桐生君のことを全部逐一話した。



もちろん、俺が好き好んで裏切るワケではないことを。





しかし、それに納得のいかない郁さんは何かに対して、怒っている雰囲気だった。



杏さんの表情も、とても固い。





そんな中で、紗希さんが俺に話しかけて来た。





「それが本当だとして………何で私達に話そうと思ったの?」



何故、桐生君のお姉さん達に全てを話したか。






俺が本当は善人なんだ、と知ってほしいワケじゃない。



何か利益を得たいから、誉めてほしいから言ったワケじゃない。

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