第313話

「玲衣が街に来るなんて珍しいよね?なんなら、俺が案内してあげようか?」




兄さんはそう言って、俺の頭を撫でる。



手から伝わってくる温かさに、俺は思わず涙を流した。



気づかれないようにするのが必死で、俺は涙をとめた。




「いや、気まぐれで来ただけだから…」



「気まぐれ?玲衣が気まぐれなんて……何かあったのか?」



兄さんはいつでも、俺の言い訳にいち早く気づいて、嘘も通用しない。



今回も早くバレてしまったようだ。



どう答えようか迷っていると、ある事がふと思い上がった。








そうだ…。



そうだよ…。




簡単な方法があるじゃないか。



兄さんに本当のことを言おう。



そして、協力してもらおう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る