第311話

怒りが頂点に達した俺は、あいつらに向かいながら歩き始めた。



問いつめてやる!!



あいつらに、桐生君の代わりに殴ってやる!!



そんな想いを乗せながら、拳を握っていたのだが、俺は急にゆっくりと足を止めた。







いや、でも待てよ。



怒って、殴ってどうなる?



桐生君は、俺があいつらにそんなことをしたら喜ぶか?



いや、彼なら喜ぶどころか、きっと悲しむだろう。



そう考えてしまったら、俺は足を進めるどころか、顔までも下を向いてしまった。



無理だ。



俺には、彼の悲しむ所を見るなんて絶対に無理に決まっている。





でも、彼らを野放しにしてしまったら、桐生君の傷つく姿を見るのも時間の問題になってしまう。



…どうしたらいい?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る