第305話

季節の話をされると、余計に夏を意識してしまうので早く違う話をしたかった。



でもその所為か、また違う話を桐生君は持ちかけてきた。




…話好きには、もう負けてしまうね。





「そう!!俺さ、彼女いんだけどな!!“ミユ”っつって、可愛いんだよ!写メ見るか?」



「え、あ…いや…」




別にいいよ…と言うつもりだったんだが、その言葉さえも俺には言わせてもらえなかった。



桐生君が話に夢中になりすぎて。






「じゃ~ん!!な、可愛いだろ!!」




無理矢理見せて来た彼と彼女が撮ったプリクラ画像を、俺はたしなみ程度に見てみた。



始めは、女の子が化粧をしていたのであまり分からなかったのだが、よく見ると以前宮原から助けた女子生徒だった。



俺は分からない程度に、目を見開いた。

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