第301話
彼は何かある。
こういうのを“胡散臭い”…とでもいうのだろうか?
彼にはそんな雰囲気があると俺の直感で分かった。
もちろん、俺の直感が全て当たるとは限らない。
ただの思い過ごしならいいのだが…。
何たって、桐生君の親友だから。
「ん?お前、いつから木下君と仲よくなったんだよ?」
「昨日から、俺の専属家庭教師だぜ。な、木下。」
桐生君はそううれしそうにして、俺の方をじっと見つめてくる。
彼の目を見ていると、何だかさっきまで考えていたことがどうでもよくなってくる。
ま、いっか。
彼に何もなければ…。
「そうだね。」
「あ、こいつ俺のダチで金田 洋平(カナダ ヨウヘイ)。」
「よろしく、木下君。」
金田君はそう言って、俺に右手を差し出して来る。
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