第280話
「達沙、お帰り。」
「たっちゃん、帰ったんだね!!」
「後ろの男前は誰?」
……紗希さんと呼ばれる人の後ろに3人程いらっしゃるんだが、これは夢ですか?
一人は髪の短い眼鏡をした仕事出来る…といった女性。
その隣にいる方は、少しやんちゃさを伴った女性。
そして、最後に後ろにいる目つきの悪い怖そうな女性。
まぁ、この家にいるという事も踏まえて彼女たちもきっと……
「ああ、俺のダチだよ。杏(アンズ)姉、郁(イク)姉、幸(サチ)姉。」
やっぱり、お姉さんだったらしい。
姉、姉、姉、姉、弟。
上に4人のお姉さんに末っ子の弟。
俺はこの時、密かに桐生君の同情を抱いていた。
この状況ならきっと俺は間違いなく、嫌だと言って家を出ていただろう。
しかも、きつめのお姉さんばっかりだし。
「木下、あがれよ。二階の奥の部屋が俺の部屋だから、先に上がっておいてくれ。」
「ああ、ありがとう。桐生君。」
…うん、まぁ関わらなければいい話か。
そう思いつつ、俺は桐生君の部屋にへと向かうために二階へ上がった。
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