第271話
そこにいたのは……
この場にはふさわしくないような容姿をしていて、スポーツマンみたいな格好をした男の子がいた。
そう、彼は確か桐生 達沙。
クラスのムードメーカー的な存在で、この学校には似合っていない明るさ。
というか、性格的にあっていない気がする。
彼は陰口などは嫌いな部類に入ると思うから。
きっと、裏がない人だと俺は思う。
「んーな事言うんだったら、自分で持ってこいよ。」
「いやぁ、すっかり忘れちまってたんだよ。タオルねぇと俺やってけねぇって。」
桐生君と一緒に話している男が誰かは知らないが、彼と仲のいい存在らしい。
よく一緒に行動しているのを見かけるから。
「桐生君、よかったら私のタオル使う?」
そう言って、可愛らしいピンクのハンドタオルを桐生君に差し出した小柄な少女。
顔を赤くしてそう言っている姿を見て一瞬で分かった。
ああ、彼女は彼が好きなのだと。
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