第268話
ガチャッ…
「では、玲衣お坊ちゃま。いってらっしゃいませ。」
御手洗はそう言って、俺が出る左側の座席のドアを開けて俺を見送る。
いつものような出来事、いつものような日常に見送られるのも、もう飽きた。
でもそれを俺は拒む事が出来ない。
だから、ただ息をしてただそれに従って歩いている。
世間でいう…親のレールに沿って歩いてるってんのと同じだよ。
我ながらに滑稽に思えて仕方ない。
内心そう思いつつ、俺は御手洗にお礼を言ってから車を出た。
さぁ、今日も何にも楽しくない学校が始まる。
ただ親に言われた通りに動く人形のような一日が。
それに対して、大きな溜息を心の中で吐きつつも俺は正門をくぐって教室に入る事にした。
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