第240話

「何の用だ?木下。」




その声はいつもの何倍も殺気だっていて、それが怒っているのだと誰でもわかる。



敵意剥き出しとでもいうかのように、達沙はギロリと玲衣さんを睨んでいる。



オレはきっとその目で睨まれてしまったら、一瞬でひるんでしまうだろう。




しかし、玲衣さんは違った。




その目で自分が射られてしまおうとも、それにひるんだりせず、じっとその目を見つめていた。



それが気にくわなかったのか、達沙は舌打ちを決めた後に、怒鳴り声を上げた。





「何とか言えよ!!!木下あああ!!」




どう考えても、怒っている達沙。



でも、その原因がオレには分からなくて、それを止めようと間に入ろうとした。



……が。





ガシッ…----



止めに入る前に、オレの右腕を誰かに掴まれてしまった。



びっくりして、オレは飛び跳ねるようにそちらにへと顔を向ける。

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