第237話
結構……朱希君、見た目によらず力強いですね。
とっても、痛いです。
オレはそのきつめの抱きしめ方に危うく気を失いかけそうになったのだが、それに気付いた裕貴が声をかけてくれた。
「おい、真野……死にかけてるぞ。」
うん、死にかけてはないけどね。
しかし、裕貴がそう言ってくれたお陰でオレの命は助かった。
バッと音をたてながら、朱希君はオレの方を見つめてきた。
「マァちゃん!!大丈夫!?」
そう言って、オレを心配してくれている瞳を見つめるとどうも調子が狂う。
さっきまで、殺されかけた相手なハズなのに、全くもって怒ろうという気になれない。
それはきっと朱希君が可愛すぎるからいけないんだ。
可愛すぎて、怒る気になれないっていうのも罪なもんだよね。
うん、朱希君は罪の男だよ。
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