第44話

……確かに、今考えたらそれについて早く聞いておくべきだったと思った。







「渡瀬って、あの有名な財閥の。」



「ご名答。……俺らの死んだ父親は渡瀬家の長男だった。」



“あんな馬鹿な女と結婚してなきゃあ、まだ生きてたかもしれねえのにな”



そう付け加えた彼は、少しだけ悲しそうな顔をしていたので、もしかするとその父親のことは嫌いでなかったのかもしれない。




「家は嫌いじゃねえが、母親の名字は死んでも継ぎたくなかったからな。……砦には悪かったが、俺は渡瀬の名を継いだ。」



その話を聞いている間に、私はあることに気が付いた。



……待って、じゃあ…。





―――…何って、ことだ。

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