第40話

有無を言わせないその物言いに、少しだけ腰が引けそうになる。



でも彼のその口元は上がっていて、命令をしているっていう雰囲気ではない。




……まあ、抗うことができないっていうのが彼の悪い所だけど。





私は座るつもりはなかったのだけど、あんな風に言われたあとなのだから座らないわけにもいかない。



言われた通り、先程お父様と涼が座っていた間のあたりに腰を掛ける。




「煙草、いいかあ?」



「………いつもなら、そんなこと聞かないじゃないですか。」



「まあ、一応婚約者様だから、丁重に扱った方がいいだろ?」



そういうところが、気に入らない。



私は無意識に唇を噛みしめる。

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