第199話

「ちっ、あんま見てっと、殺すぞ。」



外見も怖そうなのに、口から出る言葉も粗末なのは救いようもないと思う。



まあ、人に関して何と言うわけでもないけど。



それに今回のことは私の方が悪かったのだから、仕方がない。




「すみませんでした。」



「………ちっ。」



舌打ちをして彼は私の横を通り過ぎて行く。



……彼、一体誰だったのかしら?




私の視線は彼の背中に注がれたままで、彼は一度も振り返ることなく、ここを出て行ってしまった。



名札もつけていなかったし、何年生かも分からなかったわ。



明日あたりに北山田先生に聞いてみるか。




私はとりあえず靴箱にもたれかかろうと背中を預けた時、丁度彼の声が聞こえて来た。

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