第200話

「お待たせ。」



谷内さんがようやく来てくれたみたいで、私は預けていた背中を起き上がらせる。




「いえ。先程来たばかりです。」



「じゃあ、よかった。……行こう。」



「……どちらに行くのか、先に聞いておいてもいいですか?」



とりあえず、男性と二人きりになるのだから、それなりに場所は知っておきたい。



谷内さんだから大丈夫だと思うけど、そんなに変な所なら行きたくないし。




谷内さんはこちらを見て、優しく微笑む。






「俺のおすすめの喫茶店。そんなに変な所じゃないから、安心して。」



―――…取り越し苦労、か。




「ごめんなさい。疑ってるわけじゃないんですけど。」



「ううん。気持ちは分かるよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る