第160話
砦が真っ直ぐと蘭勝を見つめる。
蘭勝は彼がどういう意図で自分を訪ねて来たのかは理解していて、その答えも知っているつもりだった。
だが、しかし。
「大体分かってる。お前がここに来た意味も、全部な。」
「じゃあ、教えて―――」
「だが、『確証』はねえ。」
大稀の遺書に書いてあったある一文。
……蘭勝にとって、信じ難いものではあったが、遺書でまで大稀がふざけるはずもない。
「確証がなくても、兄貴の予想でもいい。」
「馬鹿野郎。俺は情報屋だぞ。……確証もねえ情報を、顧客にやるわけにはいかねえんだよ。」
蘭勝にとって、確証のある情報を相手にやることがプライドというものだった。
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