第116話

「シチユウ。お前、ここには来るなって言っといただろ。」



「いいやん、別に。儂も構ってほしい年頃やけんな。」



「何が年頃だ。もう、35だろ。」



「んなっ!?失礼な!!まだ34じゃい!!」



「どっちも一緒だよ。」




シチユウ?



一体、誰なんだろう、彼。



私は不審者でも見るかのような目で彼を見つめていると、そのシチユウさんは私を視界に入れて嬉しそうに寄って来る。






「もしかして、紗綾さんじゃないの?」



「え、そうです、けど?」



……どうして私の名前を知っているのかしら?



さらに彼が怪しく見えて、一歩下がると彼は胸の前で両手を振る。




「あー、警戒せんで。儂、怪しいヤツやないけん。ただの通りすがりのお兄さんやけん。」



「オッサンの間違いだろ。」

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