第95話

砦のソレに私はどこかで恐怖を感じてしまう。



……彼は何って怖い男だろう。





その言葉に流石の四谷さんも、それを挑発と受け取ったようだ。



「その言葉、忘れんなよ。」



冷たいその視線。



そう言った瞬間に、真護さんが砦の右から拳を振り上げる。



修誠さんはその逆から砦の足を狙って、右足を出す。




―――…あ、危ないっ!!



声を出すこともできない自分に嫌気がさしながらも、それに釘付けになっていると、砦はそれをいとも簡単に避ける。



真護さんが顔面を狙ってきたみたいなので、上体を反らす。



そして修誠さんの蹴りは避けようがなかったので、足を地面から離すために飛ぶ。




―――…彼は一瞬で、飛びながら上体を倒したのだ。

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