第76話
「大稀さんが楔さんと蘭サンに宛てた、遺書です。」
兄はどうして楔さんにも遺書を書いたのだろう?
育て親だったからかな?
……でも、わざわざ他人に預けてまでも、それを楔さんに伝えることがあったの?
疑問は深まるばかりで、私の知識ではさらに疑惑が生まれるだけ。
楔さんとランカさんはその遺書を四谷さんから受け取って、それぞれその遺書を開ける。
ランカさんは読んでいる途中にここからでも涙を流しているのが見えたけど、途中で――――…信じられないというほど、目を大きく開いた。
周りもそれに首を傾げているようで、隣にいた中島さんに声をかけられたようだ。
「宮様?どしたの?」
「……どういう、こと、だ?」
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