第489話

色々見た結果、お土産としてタルトクッキーを購入した。


水族館と関係ないものだけど、普通に美味しそうだったから。



「んじゃ、モールに寄って帰るか」



「モール?ショッピングモールのこと?」



「ここに近くにある。そこまで大きくないが、ここまで来たら行くべきだろ」



買うものはないけど見るだけでも楽しいか。



「うん、行く」



モールに着くと初売りをやっているらしく福袋を持った人たちが駐車場を歩いていた。


この時間だと売れ残りしかないかもしれないけど。


中に入るとまだ賑わいを感じる。



「ん〜、混んでるな」



「初売りだからね。どこのお店も。あっ、ペット用品のお店があるみたい。見たい」



「なら行くか」



ペット用品を扱うお店に行くと福袋は無くなっていた。


まぁ、当たり前だけど。



「こんな被り物をしてほしいけど、ケイは嫌がるの。ムーンとレインは?」



「うちは抵抗しない。普通にやらせてくれる。しょうがねぇなぁって感じで。諦めている」



「写真撮り放題ね」



「ムーンがレインに教えている。いい先輩猫だろ?」



亜紀が好き勝手にするから、猫も呆れているのでは?


あっ、この帽子可愛い………………


でも絶対に被ってくれないよね。


なら、高級猫缶にしようか。



「それ買うのか?その猫缶」



「たまにはご馳走もいいでしょう?ダイエット食ばかりじゃ可哀想」



「1缶1000円。うちの猫もそんなもん食べさせないけどな」



「うちだって初めて」



その猫缶を持ってレジに行く。


初めて買う高級猫缶。


猫のおせちのような………………


無事購入した後は亜紀が見たいと言った服を見る。



「今の亜紀は何を着ても似合うのね」



店員さんに早速捕まってしまいコーディネートが始まったのだ。


顔もスタイルもいいからなのか、店員さんは妙に力が入っているようにも見える。



「凄くお似合いですぅ!」



試着室から出てきた亜紀をたくさん褒める店員さんが必死だ。


売り上げに貢献………………自分のノルマでもあるのだろうか?


でも、確かに似合っている。


デニムは前から着ていたから見慣れているけど。


ワイド系の薄めのブラウンも似合うらしい。


上はホワイトのセーター。


伊達メガネがインテリ系の雰囲気を醸し出している。


できるお兄さん………………


優しいお兄さん………………


隣に住んでる大学生のお兄さん。



「これ、どう思う?」



「どうって言われても。普通に似合う。インテリなお兄さんって感じ。モデル………………お母さんのモデル役になるわけだ。背が高いし、スタイルもいいし。あれこれイメージが湧くのね」



「俺はなんでも出来るからな。最高な男だろ」



「………………そうね。凄い凄い」



「買うのやめるか」



その発言を聞いた店員さんは「えっ?」と声を漏らした。


ショックを隠せないらしい。


ここまで必死に提案してのに。



「でも、その姿はしないでしょ?ブラック系ばかりだし。1着くらいそういうの必要だと思うけど」



「そうか。なら買う」



隣にいる店員さんはみるみる表情が明るくなった。



「ありがとうございます!」



落とされたり上がったり忙しいな。


初売りだからと何かの抽選会をもらった。


1階で抽選会ができるらしい。


それを持って1階に行くと列ができていた。


みんな抽選会をするらしい。


ティッシュやラップなど日用品が当たるらしい。


1等はロボット掃除機。


絶対に当たらない。


順番が来て回すと5等が当たった。



「入浴剤、いる?」



「俺はいらないからやる」



30個入りの入浴剤をもらってしまった。


買ったら結構するのに。



「アメリカには?」



「湯船に浸かる時間がねぇし。シャワーで終わる」



海外は湯船の浸かるってこと少ないらしいよね。


いらないならありがたく貰う。


お母さんも喜ぶだろうし。


それを持って歩いていると亜紀が宝石を売っているお店で立ち止まる。


そして私の腕を引っ張りそのお店の中に入った。

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