第608話

文化祭の話はサークルだけではない。


学科も文化祭について話をしなければならない。


で、宣伝係も選ぶのだろう。


で、今がその文化祭の話をしている。



「さぁ!みんなの意見をここに書き出した!この中から1つを選ぶことになるが、全部素晴らしい意見ばかりで困っているのが現状だ!多数決という案もあったが、みんなが納得できるものがいい!だって、1位を狙っているのだから!みんなで協力して1位を狙おう!食券は製菓学科2年のものだ!さぁ!頑張ってやるぞ!やってやるぞ!!」



熱血女子がいる。


先ほどまでは普通に会話してたのに、文化祭の話になると急に熱血女子になった。


みんなの意見というか、グループになってそれぞれがまとめたものだ。


ありきたりな出し物からちょっと凝ったものもある。


スイーツを提供するカフェもいいが、食べ放題にするという案もあった。


食べ放題になるとスイーツを大量に作らなければならない。


時間制は60分。


通常の食べ放題より時間は短いが、料金は高めに設定できる。


飲み物は食べ放題に含まないので別途だ。


文化祭でスイーツ食べ放題ってどうなのだろう?と思ったが、気に入ったスイーツは買えるようにするらしい。


食べ放題のスイーツは小さくカットして提供するようだ。


売り上げのために、兎に角たくさん売る。


バンバンッとホワイトボードを叩いているが、それをやっても決まらない。


というか、そういうアピールはいらない。



「やっぱり、ケーキの単価をあげるしかないんじゃ?映え狙いのスイーツなら売れると思う!」


「はーい!私は、席とかなしで売るだけの方式がいいと思う!カフェ系だと回転が大事じゃん?食べ放題もいいかもしれないけど、やっぱり回転率を上げないと売り上げにはならないと思うな」


「それなら、時間制を短くしたらいいんじゃ?」


「それをすると料金も安くするしかないじゃん」


「種類を増やして売る感じにする?今まで作って人気だったスイーツとかさ」


「やっぱり映えだよ!映え!キャラ系は人気だしさ。クマとか猫とか。ケーキもいいど、カラフルゼリーもいいよね?甘さ控えめとかさ」


「ん〜、飲食系にしないならテイクアウトはどう?飲み物とか。製菓学科だし調理機器は揃ってるじゃん。スイーツだけだとそんなに儲からないと思う。他とプラスするとかさ」



まぁ、こうなるよね。


それぞれが自分の意見を言うのは良いことだと思う。


カフェ系は確かに回転が大事だ。


回転率を気にするなら時間制にしたほうがいいだろう。


私だったらカフェ系は考えない。


短時間で稼ぐならカウンター形式販売だ。



「たくさんの意見が出たところだが、声が多いのは飲食系と販売のみの2つ。カフェ系だとメニューを少なくする必要がある。メニューの数を減らせば提供スピードも早くなるはずだ。販売だと数を多くしなければならない。数が増えれば消費者の好みも広がるはず。これは難しい選択だ!」



どこか、演劇が入っている………………


難しい選択というか、これで多数決をすればいいと思うけど。



「では、ここで多数決をしよう!ここの箱がある。この箱にアンケート用紙を入れてくれ!」



で、結局は多数決になるらしい。


アンケートの結果は販売だった。


ただ、ケーキばかりを売るのはどうだろう?という意見が出た。


それは私も賛成だ。


こうして、何度も話し合いが行われ決まったのは誰かが最初に言っていたスイーツやドリンクの販売だ。



「では、続いて!作る専門と接客専門を決めることにする!接客は顔になるからとても重要だ!で、私は日向君がいいと思うのだがどうだろうか!?顔がいい人が前に出るべきじゃないか!?性格は一旦置いといてくれ!」


【異議なし!】



そこはすぐに決まるのね。


愛想がいい人が接客担当にして、それ以外はひたすらスイーツやドリンクを作る裏方担当だ。


私は笑顔で提供するのが苦手なので裏方にした。


私が接客になったら愛想がなくて感じ悪いって思われるかもしれない。


それで売り上げにならなかったって言われたら嫌だ。



「明日は何を提供するのか決めることにする!みんな、しっかり考えてくれよ。今日は解散だ!お疲れさま!!」



ハハッと笑う司会者はどこか疲れているように見えた。


うん、そのノリは疲れると思うよ。


まぁ、私が気にしたところでしょうがないけど。

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