第169話

「おい!柊馬どこ行くんだよ?」




翡翠が怪訝そうに俺を見る。




「女のとこ。溜まってんだよねぇ。昨日ぶりで?」



ヘラリと笑うと俺は幹部室を後にした。







「柊馬、逃げんじゃねぇ。」



なんて言う弘毅の声が、ドアが閉まる前に聞こえたがスルーした。












倉庫前に停めてあったバイクに跨ると目的地を目指した。







今日は一人暮らしのOLん家でも行くか?





テクニックはすげぇし、上手い飯食わせてくれるからな?







1人暮らしの俺にはもってこいの女だ。






その上、スタイルは抜群だし顔もまあまあ美人だしな?






信号待ちの間に、女にメールを打つ。






[今から行く]




絵文字なんてねぇ、シンプルなメール。





ヤルだけの女に手間なんてかけねぇ。





行って、飯食ってヤル、そして疲れたら寝るただそれだけ。







猿みてぇに本能のまま過ごす時間。









今の俺には守る物も、将来を夢見る事もねぇ。







ただ、今を楽しく過ごして本能のままに生きるだけ。












そんな俺に、光を灯してくれたのはあいつだった。








珊瑚との出会いが俺の世界に色を付けてくれたんだ。

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