第168話

「柊馬、クリスマス暴走は参加すんのか?」





黒いソファーにゆったりと座った相良翡翠(サガラヒスイ)が俺を見た。





「あ・・・ま、参加だな?」



俺はニヤリと笑う。





女より暴走が優先だしな?






「女はいいのかよ?」



厭味ったらしくそう言うのは手越筧(テゴシカケイ)。






「あぁ。女は走った後でたっぷり食えるしな?」



視線を筧に向けてそう言えば、筧は苦虫を噛み締めた様な表情を見せた。






こいつはチャラチャラした風なくせに、意外とお堅いところがあるんだよな?







「そうだよな?暴走の後は女が入れ食いだしな?」



ニヤニヤ笑うのは桜木弘毅(サクラギヒロキ)。





こいつはうちの傘下のレディースの頭と付き合ってる癖に、半端なく女にだらしねぇ。





ま、俺も人の事は言えねぇけどな?




来るもの拒まずで美味しく頂いてる。




あ!もちろん、容姿はある程度選ぶけどな?






「ったく、口を開けば下品な話ばっかだな?」



翡翠は溜息をもらす。





「そう言う総長さんも、綺麗処を食ってるって話じゃねぇか?」





お前だって男なんだから、溜まるもんはあるだろ?





「そんな事、滅多にねぇよ。」





確かに、翡翠の場合は後腐れねぇ様に遊びの女は一度しか抱かねぇし、そんな事も滅多にねぇけどな。





翡翠は極度のシスコンで女に構うより、妹に構う方が忙しいらしいからな?






「翡翠は女より琥珀ちゃんのお守りの方がが忙しいもんな?」



筧がクスクス笑う。





「あぁ、マジうちの妹は可愛いんだよ。ホント、最近はますます可愛くなって目が離せねぇ。」



目を輝かせた翡翠。





ダメだ・・・こうなったこいつは話にならねぇ。





妹の長所を延々と聞かされる羽目になる。






そのくせ、一度も会わせてくれねぇ癖によ。







花龍幹部の中でも、幼馴染の弘毅と筧以外は翡翠の姉妹に会った事はねぇんだよ。







ま、小学生に興味はねぇけどな?







翡翠の妹自慢が始まる前に退散するか?







俺は飲みかけの珈琲を飲み干すと腰を上げる。

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