第151話
母親の死を受け入れてるはずなのに、行く勇気が今までなかった。
琥珀はこれ以上ここでは話さないと言わんばかりに、俺から視線を外す。
仕方なく携帯を取り出して言われたとおりに要に連絡を入れる。
メールを打てば、『了解』とすぐさま返事は帰ってきた。
「要はOKだって。」
と言えば、
「うん、分かった。」
可愛い笑顔で振り向いた。
そうこうしてるうちに出来上がった大きな花束。
「お嬢さん、これでいいかな?」
店員が抱きかかえて見せる。
「はい、十分です。蘭丸、これ貰って先にお店を出て。」
「えっ?」
「はい、お兄ちゃん。」
戸惑う俺に店員は花束を渡してくる。
「あ・・・はい、すいません。琥珀・・・お金はら・・。」
「いいから。先に行って。」
俺の言葉を遮って背中を押した琥珀。
仕方なく大きな花束を抱えて店を出た。
少しして琥珀は店から出てくると、道沿いに出てタクシーを捕まえる為に手を上げた。
「タクシーで行こうね。早く早く、蘭丸。」
振り返って琥珀は俺を呼ぶ。
俺は小さく溜息を付いてから琥珀に駆け寄った。
どうやら、聞く耳は持ってくれないらしい。
ほどなくして掴まえたタクシーに乗り込んで、俺達は銀狼倉庫に向かった。
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