第118話

「琥珀ちゃんの所も相当頭いいでしょ?」



なんて言えば、




「うちは、結構自由だからねぇ。学力差は大きいんだよねぇ。私でも入れちゃうぐらいだし。」



エヘヘ・・・と笑う。





謙遜してるけど、琥珀ちゃんは頭良いんだよね。











「総司さん。」



後方から聞こえた野太い声に振り返る。






そこに居たのは、顔付きの整った黒髪のインテリ眼鏡。




「あっ・・・碧(ミドリ)か。」



「はい。妹さん達は奥の25号室です。」




姿勢を正して、頭を下げると鮎川碧(アユカワミドリ)はそう告げる。





こいつは現銀狼幹部の1人。




俺が引退する時に情報担当を受け継いだ。



今も4代目総長の七瀬の元で実力を発揮してる。







3月になれば、七瀬と一緒に引退を表明してる。









「迷惑かけて悪いね?」



と言えば、





「いえ、これぐらい大した事じゃないです。」



ニヤリと口角をあげる。





「助かったよ、碧のバイト先で。」




「お力になれて光栄です。これが、うちの監視カメラの映像を見るパスワードです。iPadで見れるはずです。」



手渡された紙に書かれていたアドレスとパスワードを受け取る。





「ありがとう。」




「いえいえ。それと部屋は24号室を押さえてます。VIPルームの隣の部屋です。案内します。」




碧はそう言いながら、マイクの入ったカゴにおしぼりとメニューを入れるとそれを手に持った。








「うん、頼むよ。行こうか?琥珀ちゃん。」




碧の言葉に頷いてから立ち上がると琥珀ちゃんに手を差し延べた。





「は~い。了解です、隊長。」




琥珀ちゃんは立ち上がると、可愛らしく敬礼してから俺の手を掴んだ。








「こちらです。」



そう言って先に歩き出した碧の後を、2人で追った。






あくまで、周りから見て怪しまれない様にカップルを装う俺達。







妹達の知り合いに見つかった時の為にね?





予防線は張っておかないとね。

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