第39話・貴方に会いに来たよ!

昨日はキロナと久しぶりに会って精神的にも体力的にもすり減らされたけど有意義なお話しが出来て嬉しかった。


「お母様と久しぶりに出かけるのは嬉しい!」

「私もよ、ロゼリア」


今日は久しぶりにお母様とお出かけに行き、お買い物を楽しんでたくさん洋服を買ってもらってこの後は家に帰りゆっくり本でも読もうかと考えていたら名前を呼ばれた。


「ロゼリア」

「はい、お母様」


馬車がある所で止まって見覚えあるお家が目に止まりビックリしてお母様を見る。


「…愛想つかされる前に貴女から会いに行きなさい」

「お母様…」

「お父様の事なら心配しないで良いわよ。荷物なら後で送るから」

「また、休みの時に必ず会いに行きます」


お母様と抱きしめ合ってから馬車から降りて私はお母様に背中を押されて門を開こうとしたら使用人が門を開けてくれて私に頭を下げドキドキしながらチャイムを鳴らした。


『はい、どなた様ですか?』

「ロゼリア=ウダンです。ジュン=コリカサンさんに会いに来ました」


追い返されるかもしれないし、そのままスルーされるかもしれないと不安に思っていたら笑顔のカールトさん。


「ロゼリアさま。お帰りなさいませ」

「…それはまだ早い気がします…」


恥ずかしがりながらもカールトさんが出迎えてくれて家の中に入った。


「ジュンさまは休憩中で自室にいらっしゃいます」

「…お邪魔しても大丈夫ですか?」

「ロゼリアさまはジュンさまの婚約者ですよ。邪険に思うわけありませんよ」


カールトさんにも背中を押され、ジュンさんの部屋に向かう。


「ジュンさまはとても嬉しがると思いますよ」


そう呟いたのも知らずに扉をノックするけど反応無しでソっと扉を開けるとベットに寝っ転がっていた私の婚約者。


「ジュンさん?」


彼の名前を呼びながら近付くと尻尾があたりそうになりわそうとするけど交わせなく尻尾があたるけど彼は目を瞑ったままだから勇気を出してベットに眠ってる彼にキスをした。


「…まだ、眠ってる?」


そう思ったらグイッと引っ張られてベッドに寝っ転がってる彼の胸の中に入る。


「宣言通り来たんだな」

「…来ましたよ!私の婚約者さんは来てくれてないですけどね!」


プイッと怒ってないけどそっぽを向いたら手を絡めてきてジュンさんの吐息が手にかかる。


「会えるなんて思ってもみなかったですよ。忙しかったから会えて嬉しいですよ」

「……っ」


そんな素直に言われたら怒ってないのにジュンさんの顔が見れないじゃん!


「ロゼリア、顔を見せて?」


そう言われてプクッーと頬を膨らませた顔を見せてジュンさんは爆笑しながらも私の手の甲にキスをする。


「笑わせてくれてありがとう。おかげで疲れが飛びましたよ」

「笑わせてるわけではないんですけどね…」


ジュンさんの疲れが飛んだならまぁ、いっかと思って頭を預けていたけど慌てて彼を見る。


「ジュンさん…」

「ロゼリアが俺に密着してるからだろ」


彼のモノが服の中からでも分かるように大きくなっていてドキドキする。


「お前を味わいたいけど仕事が残ってるから今夜お前を抱く」

「ハッキリ言ったら恥ずかしい!!」


ジュンさんの口を塞いだらベロっと舐められて慌てて口から離して彼からも離れようとしたけどガッチリと抱きしめられていて離れられなかった。


「もう少しこのまま堪能させろ」

「…はい…」


ジュンさんも寂しかったんだって自惚れていい?と手をギュッと力強く握ると握り返してくれて足に尻尾があたる。


「ジュンさんは、素直じゃないなー」

「何か言ったか?」

「何も言ってませんよ、ジュンさん」


尻尾がジュンさんの気持ちを代弁してくれて

お母様に、カールトさんに背中を押されて本当に良かったなって思った。


「そう言えば、カールトさんに“お帰りなさいませ”って言われちゃったから“まだ早い”って会話をしたの」

「婚約したんだからロゼリアは、もうコリカサン家の公爵夫人なんだよ」

「ジュンさんの口から婚約・・って言葉が出て来たから現実なんだよね?良かった」


安堵していたらジュンさんが上半身を少しだけ起こして私の頭にキスをする。


「ジュンさんっ!?」

「まだ夢の中にいるようなら現実に戻してあげないとダメですね?」

「現実だって分かりましたから大丈夫です!」


慌てて言ったのにジュンさんは身体を起こして私に馬乗りになる。


「ジュ、ジュンさんっ!?」

「休憩ギリギリまでお前を堪能させろ」


そう言って私の服のリボンを解き釦を外していくから慌てて手を阻止するけど器用に鎖骨辺りまで脱がされる。


「俺の付けたの消えかかってるな」

「ちょっ、ジュンさん!洋服着れなくなっちゃうから…」

「知らねーよ。お前は俺のモノって周りに示しとかないとな」


そう言って私の首筋に唇を押し付けて吸われてきっと赤い斑点がくっきりと付く。


「まだ、足りねーよ。夢じゃないと分からせてやらねーとな」

「ジュンさんっ!まっ…んっ」


ジュンさんの拷問は甘くて彼に全てを委ねてしまいたくなるけど私…体力持つかな?









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