第11話・ジュンの優しさ…?
聖人様の指がわ、私のお股に入り込んで…初めての感覚におかしくなりそうだけどもそれ以上先に進むのも怖いのにやめて欲しくなくて…。
「私の感情グチャグチャ過ぎる〜」
浴室で聖人様に抱きしめられた少しだけ濡れた服を着替える為に走って自分の部屋に入りお世話係の服に着替える。
「……ジュンさん」
聖人様と二人きりの時は名前を呼ぶ許可をもらって心臓が止まるかと思った。
「ラッカに報告したい事たくさんだわ!」
着替えて部屋から出て聖人様の部屋に入るとまだ彼は湯浴みから出てなく大司教様が椅子に座ってお茶を飲んでいた。
「……」
そう言えばフランワさんも見当たらないけど何処に行ったんだろう?と思っていたら湯浴みの方から聖人様が姿を現して視線が合うと顔が熱くなり彼は、私のいる椅子の方に座ったけど、大司教様と聖人様の会話に不思議に思った。
「大司教様の心遣いは大変ありがたいですけど僕が呼んだ令嬢しか要りませんからそこの所はよろしくお願いしますね」
「はい、聖人様」
待って…どういう事?と困惑していたら湯浴みの方から堂々とフランワさんが現れ私の隣に立ち石鹸の匂いが鼻腔に入りドクドクと血流が早く流れてる気がする。
「……っ」
聖人様は、あの後…フランワさんとも同じ事…
それ以上を湯浴みの中でしたって事っ!?とグルグルと頭の中で回る。
「聖人様、明日は病院訪問でございます」
「そうですか」
「この後夕食になりますのでそれまでゆっくりなさって下さい」
「分かりました」
そう言って大司教様は、立ち上がって部屋から出て行った。
「夕食のお時間まで何をしますか?聖人様ぁ」
石鹸の匂いをプンプンさせてるフランワさんが聖人様にいち早く聞くけど立ち上がって別のテーブルに置いてある本を取りに行き黙って座った。
「ロゼリアさんも、フランワさんも夕食までごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございますわ。では、私は聖人様の似顔絵でも」
「…私は…自分の部屋にいます」
そう言って聖人様に頭を下げて部屋から出て自分の部屋に入って扉を背にズルズルとしゃがみ込んだ。
「なんだろうなぁー…」
聖人様とフランワさんを交互に見ると胸が苦しいし、ズキズキ痛む。
聖人様のあの言葉を聞いてから何かが飲み込めなく引っかかってる感じがするし、浴室から聖人様が出て来てその次にフランワさんが出て来て…二人は浴室の中でどんな会話をしたのって聞けないし…と両膝を曲げて頭を預ける。
「…そんな気分の時は本を読みましょ!」
気持ちを切り替えて立ち上がって椅子に座り本を手に取り読もうとするけど本の内容が入ってこない。
「ダメだー…。本を読む気になれない…」
本を閉じてベットに寝っ転がって天井を見つめると眠気が襲ってきて
「……ア、ロゼリア」
「…んんっ…」
ペチペチと頬を叩かれて痛くてうっすらと目を開けると黄色の耳がピョコって動いて可愛いと思って視線を下にずらしたら微笑みかける聖人様が見える……。
「起きましたか?ロゼリアさん?」
「!!」
頭が冴えて慌てて起き上がったら聖人様の頭とぶつかった。
「痛ーいっ!!」
「痛っ…それはこっちのセリフですよっ…」
お互いにぶつけた場所を押さえる。
「夕食に来なかったので具合が悪いのかと思いましたけどグースカと寝ていただけですね」
「…すいません…」
尊いお方の頭とぶつかって夕食の時間を寝過ごして聖人様に心配かけて私…何をやってるのかしら…?
「聖人様!あのっ…」
グーギュルギュル……
静かな部屋の中で私の腹の虫が鳴って恥ずかしくなり誰か私を埋めてくれないかしら?とお腹を叩いた。
「大きなお腹の音ですね」
「何度も…すいません……」
笑って言う聖人様に恥ずかしくなりやっぱり早く誰でもいいから私を埋めてくれないかしら?と願った。
「んっ…?いい匂いがする…?」
「鼻はいいですね、ロゼリア」
どこからいい匂いがするとキョロキョロしてテーブルに視線を写したら食事が用意されていて目を擦って確かめた。
「せ、聖人様!?」
「ロゼリア、二人っきりの時はなんて呼ぶ約束でしたっけ?」
「ジュ、ジュンさん…」
ベットから降りて食事があるテーブルに近付くと本物。
「ジュ、ジュンさんが用意してくれたんですか?」
「ロゼリアの分です。早く食べて下さい」
ジュンさんは、ぶっきらぼうに私に伝える。
「夕食はないかと思ってました…」
「ロゼリアなら一食抜いても生きていけるでしょう」
ジュンさんの優しは分かりづらいけど心配してくれるから少しは気にかけてるって事に嬉しくなりジュンさんにお礼を伝える。
「ジュンさん、ありがとうございます!」
「お礼はいいですからちゃっちゃっと食べて下さい」
ジュンさんは、対面の椅子に座り私は手を合わせて遅い夕食を食べる。
「美味しいです!ジュンさん」
ジュンさんが持ってきてくれた夕食は特別に美味しく感じる。
「……」
浴室で見た事はジュンさんに追々聞いていこうと彼を見て思った。
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