第9話・聖人様の拷問…?

大司教様の言ってる意味が分からずにフランワさんを見たら普通の表情をしていて聖人様も通常通りの顔で私だけ驚いたって事?


「水晶で盗み見って…」

「聖人様の授かった術を記憶するのに必要な事項でございます」


大司教様は、そう言って笑う。


「私どもがご同行出来ない時の聖人様の行事時は水晶にて見させていただきます」

「…ご勝手にどうぞ」


聖人様は椅子に座り私もフランワさんも椅子の後ろに周り大司教様が聖人様の正面に座る。


「聖人様、今日はお疲れでしょう。湯浴みを先にしますか?夕食を先にしますか?」


大司教様が聖人様に聞かれて彼は私を見て何故か微笑みかけるから微笑み返した。


「湯浴みを先にします。ロゼリアさん、手伝って下さい」

「はいっ?!」


驚いて声が裏返りフランワさんは、私に笑う。


「ロゼリアさん、聖人様の湯浴みをよろしくお願いしますね」


なにがよろしくなのっ?

聖人様の裸は私にとっては刺激が強すぎるんだってばっ!


「ロゼリアさん、行きますよ」

「手伝いますけど無理な時は後ろ向きますからね!」


そう言って無理矢理湯浴みに連れて行かれ、聖人様は無言で服を脱いでいき私以外の使用人がテキパキと片付けていき使用人が私に服を渡す。


「ロゼリア様もこれにお召しかえをお願いします」

「えっ?あっ…」


広げたら透けてなくて良かったと安堵したけどこれ着て聖人様の湯浴みを手伝うって…恥ずかしすぎるから断ろうと決めて聖人様の方を向いた。


「聖人様。やっぱり無理なのでお一人でゆっくり入って下さいね」


向いたら向いたで聖人様は、上半身裸になっていて逞しい体が再び目に飛び込む。


「せっ、聖人様っ…とても無理なのでっ…」

「無理じゃないですよね。僕、風邪を引いちゃうのでロゼリアさんも早く来いよ」


丁寧口調の中にちょいちょい口が悪い部分がある気がするけどと思いつつ聖人様が浴室に入られたので脱衣所に一人きりになったのだけどこれを着て湯浴みを手伝うって…恥ずかしすぎるっ!!


「ロゼリアさん、早くして下さい」

「はっ、はいっ!」


聖人様に急かされて制服を脱ぎ使用人から渡された服に着替えて前を紐で縛る。


「失礼します」


浴室の扉を開けると湯けむりがモワッと来て聖人様が仁王立ちしていた。


「遅いですよ、ロゼリアさん」

「すぐだと思いますけど…」


実際は10分間くらいジタバタしていた。

心の準備と言うものが必要であり朝、聖人様の上半身を見てからグルグルと回っていてドキドキしてる私の身にもなって欲しい…と思っていたらグイッと引っ張られて初めて聖人様の腕の中に入る。


「!!」

「無防備ですね、ロゼリアさんは」


お父様以外に抱きしめられた事なくてドキドキして胸が高鳴って聖人様にこのドキドキが聞こえないようにしたいと緊張していた。


「石みたいに固くなってますよ、ロゼリアさん」

「聖人様が…急に抱き…しめる…から…」

「そうですね。貴女を初めて抱きしめましたね」


初めて抱きしめられた事にいっぱいいっぱいで胸元がスースーしていて紐で結んでいたのにいつの間にかはだけていた。


「きゃあ!なんで…はだけてるの?…」


慌てて前を隠そうとしたら聖人様の手が私の胸に触れる。


「聖人様っ!やっ…」

「ロゼリアさんには聞きたい事があって二人っきりにしたんですよ」

「…聞きたい…事…?んっ…」


聖人様が容赦なく胸を揉むからなんだかムズムズしてきて不思議な感覚に陥る。


「パレード最中に何処を見ていたのですか?」

「何処を…?」


聖人様の手がスルッとお腹を伝って身体中に自分の手じゃない温かさが熱を帯びてゆく。


「せ、聖人様っ!やめっ…」

「ロゼリアさんが話さないと指が入り込みますよ?」


聖人様の指が割れ目にあたり中に入ろうとしていて初めての事で心臓がうるさいくらい高鳴ってる。


「話しますから…んっ」

「では、話して下さい」


聖人様の指がそれ以上入り込まないように手を阻止して話そうとするのにゆっくり私の中に侵入しようとする。


「話さないと指が入り込みますよ?」

「やっ、聖人様っ」


聖人様の指が割れ目に沿って撫でるからビクッと身体が反応する。


「せ、聖人様…それ以上は怖い…」

「なら、早く話して下さい。パレードの時に何を見て笑った?」


指がゆっくり入り込む感覚が私の頭を真っ白にしていき、聖人様に頭を預ける。


「キツイですね…」

「…んっ…友人が沿道にいて…応援してくれたんです」

「その友人は男性ですか?女性ですか?」

「女性です…。言ったのですから指を抜いて…んんっ…」


聖人様がどうして私を湯浴みに誘って初めてづくしの事をされているのか分からないけど聖人様の指が私の中にゆっくりと入り込みのは頭の中真っ白になっていく。


「指が半分しか入ってませんよ?」

「怖いから…聖人様…やめっ…んっ」


聞いたことない自分の声に慌てて口を塞ぐと、聖人様は私の手を握り絡める。


「本当に友人は女性ですか?」

「はい…女性ですっ…んっ」


聖人様には男性だろうと女性だろうと関係ないのに…。



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