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「いいのよ。呼び出したのは私だし」


「でも…」


「その代わり、また一緒に食事してくれる?」


「私でよければ」


そんなことでいいのかな?


「後、私の事は名前でいいわよ」


「わかりました。桜さん、ありがとうございます」


「ふふ。またね、美桜ちゃん。來斗、しっかり守るのよ」


「当たり前だ」


私たちは桜さんと別れ、倉庫に戻った。


「あ、來斗!さっき槙さん来て、荷物預かったから上の部屋に置いてるぞ」


陸斗が言ってきた。


「サンキュ。美桜、荷物部屋に置きに行くぞ」


「うん」


私たちは2階に行き、來斗は途中で荷物をもって部屋に行った。


「來斗。荷物って何だったの?」


「あぁ、制服だ」


ほら、と來斗は見せてきた。


「本当に同じ学校だったんだ(笑)」


鞄の中は、私の通ってる高校の男子の制服だった。


「嘘つく必要ねぇだろ?」


たしかに(笑)


來斗の家は財閥でもあるから、同じ学校でもおかしくない。


むしろトップだし。


不良校に通ってると思っていた。


あ、言っておかないと。


「來斗。学校の行き帰りは別々ね。校舎で会っても話しかけないでね」


「なんでだよ?まさか、イジメられてるのか?」


「イジメられてはないけど、悪口?は言われてるから。それを來斗まで巻き込みたくないし、言われたくない」


悪口もイジメに入るかな?


私は何言われても気にしないけど、來斗まで言われるのは嫌だ。


「周りの事なんか気にするな。美桜の事は俺が守るし、美桜は俺だけを見てればいいんだ」


ドキッ…


私は何故かドキッとした。


この日も夜は皆で食べた。


明日は平日で学校なので、倉庫に住んでいない子たち以外、ご飯を食べ終えたら帰って行った。


何人かは倉庫に住んでるみたい。


高校生組は、近くの不良校に通ってるので、いつも朝は倉庫に集合して行ってるらしい。


來斗だけが違うみたい。


幹部のメンバーも自分たちの家に帰ったので、來斗と2人っきりだ。


「來斗って何組なの?」


「教室行ったことねぇから、しらねぇ」


知らないんだ(笑)


「明日、学校着いたら翼んとこ行って聞く」


「私、先にお風呂入ってくるね」


「わかった」


明日からの学校嫌だな。


絶対、家追い出された事みんな知ってるんだろな。


美羽の事だから、また余計な事言いふらしてそう。


皆なんで、本人の言葉を聞かないんだろう。


私だからかな?


あの学校の生徒は、美羽が言ってることは正しいと思ってるもんね。


みんな、アレに騙されてるのに。


人前だけは、ホントいい性格してるわ。


湯船に浸かってずっと考えてたから、のぼせそうになった。


いや、少しのぼせた。

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