第7話

ザーという音が流れ、ジジッとノイズが揺れて画面に像を結んでいく。



映し出されたのは、監獄と呼ばれる地獄の檻の顔。



形の良い眉毛に二重の切れ長の瞳、鼻梁は高く唇は薄い。


緩くパーマをあてたロングウルフカットの赤茶けた髪型で、シャープな顔立ちの右頬には赤黒い紋様が走る。


見た目は三十代前半で背は高い。


引き締まった体躯に、ルーズな黒のタンクトップと同系のタイトなジーンズ。

その上に色とりどりな花々の染めが入った色褪せた着物を羽織っている。足元は女物の赤い鼻緒の下駄を履いている。


ハリスを見下ろす冷えた瞳は鈍色に光り、僅かに持ち上げた口角が妖しい色気を放つ。


その姿を見た瞬間、ハリスは乙女の如く叫んだ。


「キャ~!!監獄ぅ〜!!カッコイイー!!」



「お前さん―…」

「っ…」


しかし、その声も彼の一声で消沈する。



「百年前に狩った魂が今、地獄ここに辿り着いたってぇのは一体、どういう了見だい?」


静かに怒りを滲ませる妖艶な男にハリスはゴクリと唾を飲んだ。


監獄の後方では、筋肉バキバキの鬼達により担架にのせられ運ばれる干上がった魂の姿が見えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

仮題 死神ハリス sorayukito @sorayukito

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ