第6話

「しっかし、百年ぶりだね〜旦那、どこほっつき歩いていたんだい?」

「…」



―百年?!―


驚愕の事実に、握り飯を咀嚼していたハリスの口がだらしなく開いた。


「旦那の依頼がこんなに溜まっちまってるよ〜」


調理場の下で何やらゴソゴソしていた屋台のおやじがハリスの前に書類の束をバサッと置いた。


依頼の山を前にハリスの血の気が引く。



RRRRRR!


屋台の固定電話が鳴り屋台のおやじが受話器を取った。


「はいよ!にぎっ亭!」



ハリスは固まったまま視線だけ書類に落とす。


「…、」


なんだこの書類の山は…。

依頼を直接受けてないのだから、この依頼は他の死神に回った筈…、


まさか死神ハリスにすべてやらせる理由じゃないよね?…ないよないよ?


この書類…っ、二十センチ位の高さになってるけど、この分だけ、ずっと無視していたことになるのか?


…い、いや違う!断じてそんなことはない!!ないんだあ!!


ううっっ!!監獄の怒りが目に浮かぶ!!



心の葛藤がハリスの心臓を締めつける。




屋台のおやじが受話器を置き、屋台の天井からテレビを下げた。


「ハリスの旦那、監獄の旦那からテレビ電話だよ」

「!!!」

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