心の広い彼女との差
「すみません、結局結婚式をやる事になってしまって」
「いえ、仕方ないですよね。あの顔触れの前でまさか喧嘩するわけにもいかないですし」
「この歳でまだ父親の言いなりなんて、本当、全然格好付かない」
「事情が事情ですから、これでいいと思います。頑張りましょう」
「すみません、ありがとうございます」
静かな高級車の中。
薄暗くなってきた時間帯のため、車のライトが照らされている。
送ってもらう帰り道で、高森は会場を出発した直後に私に謝罪をしてきた。約束通りにならなかった事を高森は気にしているのだろう。
私も何気に格好付けて全然平気です見たいな顔をしているけど、隆至に言わなくちゃいけない事を考えると気が重くて仕方がない。
高森も彼女に怒られたりしないんだろうかと、少し気になってしまう。
「高森さんは彼女さんに怒られませんか?」
「そこは大丈夫です」
相変わらず、心が広い彼女さんだな…。
「水川さんの方は大丈夫ですか? 彼に怒られたりとか」
「あぁ…、今ちょっと…」
「まさか、今日の事で喧嘩してしまいましたか?」
「いえ。喧嘩というか、彼の仕事が忙しいのですれ違ってばかりで、全然ゆっくり話せていないんです」
「そうですか。それは、寂しいですよね」
「はい…」
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