癒し

「本当は一緒にいたいけど、それが過ぎればゆっくり出来るだろうしな」


「隆至~!」


「アハハッ 重い重い!」


「え~やだっ 重いなんて言わないで!」


「で? どうだった? 一族ってやつの集まりは」


「ん~、確かにTAKAMORIグループの経営者は凄い人ばかりだったけど、唯一の心残りはローストビーフを食べ損ねたって事かな」


「えぇ? そこ?」



 あの美味しそうな断面、今想像しただけでも食べたくてよだれが出そうになる。

 そんな私を見て、隆至は「しょうがない」って言うように片眉を綺麗に上げて笑っている。



「すっごく美味しそうなのがあったの! でも話ばっかりで食べてる時間がなくてさ」


「へぇ。じゃぁ頑張ったご褒美に、これなんてどうかな?」


「えっ?! ローストビーフだっ。どうしたのこれ!?」


「コンビニのだけど、沙彩好きだろ? こういうのでお酒飲むの。きっと飲み足りないだろうからさっき買っておいた」


「大好き~! 隆至も大好き~!」


「アハハッ だから重いって」


「重いのは私の愛情~」


「わかったわかった。ほら。シャワー浴びておいで? 2人で酒飲もう?」


「うん!」



 隆至のこういうところも含めて、本当に大好き。

 さり気ない優しさが、私の最高の癒しでもあって。

 出会った時から変わらないって、嬉しくなった。

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