第6話

「そうか、でも…うん、よかったよ」



「え?」



「また、逢えてよかった。もう逢えないかと思ってたから」




期待はしていたけど、もう無理だと思ってたから。

諦めるしかないと思っていたから。


鈴鹿の方から現れてきてくれたときはすごく驚いたけど

嬉しかった。



「また、鈴鹿の笑顔見れて良かった」



「裕くん…」



「再会できて、良かった」



「っ、裕くん!?」



あぁ、だっさいなー俺。

なんで、涙なんか出てるんだよ。



「っ、無事でよかった…」



「、裕くん」



あぁ、俺はずっと不安だったんだ。


いきなり姿を消した鈴鹿が、生きてるかもわからなくて

ずっと不安で


絶対どこかにいるって期待してたのは

もしかしたら…っていうのを考えたくなかったから。

可能性があることを認めたくなかったからだ。

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