第5話
「近くにいたよ、ずっと」
「は?」
「あ、裕くんの家ここ?」
「え?あーうん、今開ける」
鍵を開けて、中に入れる。
適当に座らせて、お茶を出して鈴鹿に渡す。
「で、説明してくれよ、どういうことだ?」
「色々あってね、あの家に入れなくなったの」
ちょっとずつ明かされていくあの日の出来事。
それからの鈴鹿の暮らし。
俺が思ってたより、大変だったらしい。
まぁ、いわゆる夜逃げをしたらしいんだが…
鈴鹿の家は貧しいってわけでもないし、両親は優しい人だった。だけど、それが仇となって、借金取りから追われることになってしまったらしい。
今は、何とか落ち着いて静かに平和に過ごしているという。
確かに、鈴鹿の両親は頼まれたら断れなさそうな人たちだ。
きっと、友人の頼みだからと思って断れなかったんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます